Affluent(豊に)、Growing(広がる)、Society(社会)
本来、経済性と人間性は異質なものです。
人は往々にして非効率な生き方を求め、
同時に人間性の実現(生きがいとか、働きがい)を求めます。
また、どうせならブランド品が欲しいとか、
人並み以上のある程度の贅沢はしたいとか、等の欲求を持っています。
例えば、所詮は休みの日にしか使わないマイカーを持ったり、
しかも時速200Kmも出せる車への買い換え、
などを結構日常的に行います。
つまり、効率の良し悪しは別にして、
人は車を買い換える行動をとります。
人間は決して効率優先で生きていないのです。
また、人は、より多くの収入を得たい、という欲求と同時に、
相手から認められたい、自己実現を果たしたい、
自己の時間を多く持ちたい、など極めて当り前の欲求を持っています。
一方、経営は、経済性最優先で効率化、高収益化を求めて人を選抜し、
高能率を求め、最大効果を上げるため、それを得られるだけの労働提供を求めます。
さらには、経費の節約、人件費の圧縮など、
利益の最大化を目標として掲げます。
つまり経営は効率最優先の世界です。
このように、経営と人間性は本来相容れない、
そもそもの価値観の相違を抱えているものです。
しかしながら、人が行う経営において、効率主義のみを優先させる仕事は成り立ちません。
人間性の欠如が生まれるからです。
「経営理念」は、この両者を繋ぐ共通の基本認識として、
また、両者の目的と欲求を同次元で、社員の判断基準、
経営の最高目標として掲げるものです。
何故、貴方はここにいて、この仕事をしているのか?と、
聞かれて、「経営理念が好きだから」、とこたえられるもの。
…それが理念であり、理想の理と、信念の念です。