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1.お金に関心がないなら、起業してはいけない

●なぜ、起業後10年で9割の会社が倒産するのか

 お金や経理の話か、そんなのは面倒でよくわからない、起業するのに一番大切なのは「いい商品やサービスを世の中に広めて売上をあげたい」という“社長の思い”ではないのか―――
 そういうふうにお考えの創業者の皆様は大勢いらっしゃると思います。ですが、これまでの経験上、大勢の創業者の皆様をみていて思うのは、そういう人たちに限って、会社を休眠・倒産させているという事実です。
 
 現在、おおよそ年間10万件近くの企業があると言われています。年間、10万人近くの創業者が、やる気に燃えて、創業しているわけです。しかし、無計画に会社を創業した人の半分の人が最初の5年で休眠・倒産し、10年後に残っている会社はわずか10%程度だと言われています。
 この数字は決しておおげさなものではありません。あなたの周りを見渡してみてください。いままで空いていたテナントに新しい美容室が出来たり、飲食店ができたり、雑貨店ができたりしているはずです。これらの店は、いったいどれくらいもっているんでしょうか。悪ければ半年、よくて3年ぐらいで、その多くが「店じまい」してしまっていることは、皆様が一番よく知っていることと思うのです。

 そして薄情にも、日々の友人や家族との会話のなかで「近くに新しいラーメン屋ができたな、いったいいつまで潰れずにもつか」などと話している人を見たことがあるでしょう。
 とくに飲食店はだれでもすぐにスタートできる反面、潰れるのも早いのです。これらの店を潰してしまう人たちに共通しているのは「お金の見通しについて甘い認識をもっている」ことにつきる、と思います。

●お金は循環するものである

 ここで、皆さんに知っておいていただきたいことがあります。それは「お金というのは借入れ以外は“単体”で存在できない」という事実です。
 つまり、借入れなら条件が整えば用意することができるが、事業で得るお金は商売の“循環”を通じてでしか生まれないものなのです。その循環とは

①商品やサービスの販売
②回収
③仕入の支払い
④諸経費の支払い
⑤利益

となります。

 創業者にとって、大切なのは、よい商品やサービスを提供することだけではありません。この“循環”を知り、お金の流れをとぎれさせないことなのです。皆様がこれから扱おうという商品やサービスは、特許があるようなものでもない限り、すでに多くの場合、他社が先行しているでしょう。あなたが扱う商品やサービスは、他社の競合商品と決定的に違うというものではなく、経営の決め手になりえないのです。
 
 では創業者であるあなたがやらねばならぬことは何か。
お金を“循環”させること、お金(売上・経費)についての正しい知識や活用法を知ることです。
お金の大切さや、お金の流れが正しく認識できるかどうかが、成功の分岐点になるのです。

出典:社長にとっていちばん大事な「お金」「売上」「経費」がらくらくわかる本
運営:記帳・経理代行実務研究会

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