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7.社長はキャッシュリッチ経営を目指しなさい

●売上至上主義では会社は潰れる

 「キャッシュリッチ」という言葉をご存知でしょうか。ほとんどの人にとって、初耳だと思います。普通はキャッシュフローというからです。キャッシュフローとは資金の収支のことをいいます。対して、キャッシュリッチというのは、資金の収支を改善して、会社にお金や流動資産を残していこうという行為のことです。

 本章の最初のほうで少しふれましたが、起業して10年後には9割の会社が倒産しています。これは1000万円以上の負債を抱えている倒産の件数についてのみです。

 こうした企業が倒産を防ぐためには、どうすべきだったのでしょうか。答えは単純でお金がありさえすればよかったのです。キャッシュフローを改善し、キャッシュリッチ経営を目指していればよかったのです。答えを言ってみれば、大したことではありませんが、なぜこのように単純なことを会社を倒産させた経営者たちは実行することができなかったのでしょうか。

 原因はいくつかありますが、多くの場合考えられるのは、その経営者が「売上至上主義」に陥っていたからではないかと思います。これは、数字としての売上が伸びればいいという発想です。経営者の目はどうしても売上にいってしまいますが、キャッシュリッチ経営で重要なのは限界利益です。

 限界利益とは、売上から変動費、つまりその売上をつくるために必要な経費の総額を引いたものです。単純な例でいうと、リンゴを1個100円で仕入れて、150円で販売した場合は50円の儲けです。一般的には「粗利」という言い方で理解されています。売上はアップしたが、それに見合った粗利になっていないと、結局その企業は「減運の会社」となり傾いていくのです。起業直後の皆さんの会社が目指すべきは、売上至上主義ではありません。キャッシュリッチ経営を目指すべきだと思います。

出典:社長にとっていちばん大事な「お金」「売上」「経費」がらくらくわかる本
運営:記帳・経理代行実務研究会

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